「外壁が汚れてきたので、そろそろ外壁塗装の時期かな」と思われてる方もいらっしゃると思います。
ネットやチラシなどで情報収集をしてみても「塗料の種類がたくさんあってどれを使えばいいのかわからない」とお悩みになられてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、業者によって提案された塗料の違いによってお悩みになられている方もいらっしゃるかと思います。
塗料には、「高耐久」「低汚染」「防カビ」「遮熱・断熱」などといった様々な機能性を兼ね備えたものまで多くの種類が存在し、お住いの外壁にあった塗料を選ぶことが重要です。
ここでは外壁塗装の塗料の種類と選び方を解説します。
外壁用塗料の種類と特徴
お住いの塗り替えをするなら、できるだけ高性能で価格が安い塗料を選びたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
外壁塗装で使用される塗料は種類も多く、耐用年数や価格も様々です。
まず塗料にはどんな種類があるのか見ていきましょう。
塗料の成分
外壁塗装で使われている塗料には様々な種類があります。
塗料がどんな成分で作られているのかご紹介します。
顔料
顔料は、塗膜に色を付けるための成分です。
顔料を入れることによって様々な色の外壁塗装を実現できます。
また、顔料が入っていないものをクリヤー塗料といいます。
合成樹脂
合成樹脂は塗料のグレード、耐久性を決める主成分です。
合成樹脂には、「アクリル樹脂塗料」「ウレタン樹脂塗料」「シリコン樹脂塗料」「ラジカル制御形」「フッ素樹脂塗料」「無機系塗料」などがあり、使われる種類によって塗料の品質は大きく異なります。
添加剤
添加剤は、塗膜を形成する性能を向上させるために様々な機能を追加させるための成分です
防カビ、防藻、防サビ、防腐、凍結防止など様々な機能を追加します。
溶剤
溶剤は、合成樹脂類の希釈の為に配合されるものです。
揮発性のため、塗装後の乾燥中に蒸発します。
塗料は色を付ける顔料、塗料の主成分となり耐久性を決定する合成樹脂、防カビなど様々な機能を追加する添加剤、それらを希釈する溶剤で作られています。
外壁塗装で使用される塗料の種類
外壁塗装で使用される塗料にはどのような種類があるのかご紹介します。
アクリル塗料
最も安くグレードの低い塗料です。
新築や塗り替えで、それなりの耐用年数を求められる塗装にはほとんど使われなくなりました。
低価格で何度も塗り替えを行いたい方におすすめです。
耐用年数 | 3年~6年程度 |
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価格 | 1,000円~1,500円/㎡(相場単価) |
ウレタン塗料
安価で木材や金属など幅広く塗装できる万能型です。
シリコン塗料などの普及により、使われる頻度は低下傾向にあります。
耐用年数 | 7年~10年程度 |
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価格 | 1,800円~2,500円/㎡(相場単価) |
シリコン塗料
これまでは最もコストパーフォーマンスが良く耐用年数もそれなりに長いことから数多くの支持を得てきました。
シリコン塗料はアクリル樹脂とシリコン樹脂を混ぜ合わせて作られており、特殊な結合をもっているのでウレタン樹脂より強い耐久性があります。
近年ではラジカル制御形塗料が登場したため、人気に陰りが出てきました。
耐用年数 | 10年~12年程度 |
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価格 | 2,300円~3,500円/㎡(相場単価) |
ラジカル制御形塗料
2012年に発売された新しい塗料で、シリコン同様コストパフォーマンスも良くシリコンより耐用年数が長いです。
ラジカルとは、塗料に含まれる成分(合成樹脂や顔料など)を劣化させる物質です。
塗膜劣化の原因物質であるラジカルの発生を抑制する機能があるので、劣化が起こりにくくなります。
耐用年数 | 12年~15年 |
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価格 | 2,500円~3,800円/㎡(相場単価) |
フッ素塗料
フッ素塗料は価格が高い分、耐用年数が長く10年以上きれいな外観を維持できます。
商業施設やビルといった建物に使用されていますが、近年では一般住宅の外壁用としても好まれています。
耐用年数 | 13年~15年超 |
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価格 | 3,500円~4,500円/㎡(相場単価) |
無機系ハイブリッド塗料
無機系ハイブリッド塗料は無機と有機を結合させた最高位のグレードです。
耐用年数が15年以上と長期耐久の塗料です。
耐用年数 | 15年~20年超 |
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価格 | 3,800円~5,000/㎡(相場単価) |
それぞれの塗料ごとに特徴や価格・耐用年数を見てみますと、耐用年数が長い塗料ほど価格も高くなるのが塗料の特徴だと言えます。
外壁塗装で使用される塗料は、各塗料メーカーにより種類別に様々な塗料が販売されています。
実際に外壁塗装をお願いした場合、塗装会社に提案された塗料でいいのか判断できない場合は、複数の業者にお見積もり・提案をお願いすることも最適な塗料を選ぶための方法です。
水性塗料と油性塗料の違い
塗料には、水性と油性があります。
水で希釈する塗料を「水性塗料」、シンナーなどの溶剤で希釈する塗料を「油性塗料」といいます。
ここでは、水性と油性のそれぞれの違いを紹介します。
水性塗料の特徴
塗料を水によって溶かしているものを水性塗料といいます。
最近では外壁塗装において、ほとんど水性塗料が使用されます。
以前では、油性塗料と比較すると耐久性に問題があった水性塗料も技術開発が進み、最近では耐久性・価格においても大きな差はなくなってきました。
ただし外壁材や塗装する場所によっては、水性塗料より油性塗料の方が適している場合もあります。
また、水性塗料は水を使っているため油性塗料と比較して臭いが少ないという特徴もあります。
油性塗料と比較して臭いが少ないので、大気汚染の原因ともなるをWOC(揮発性有機化合物)の排出が少ないため、環境に優しいというメリットもあります。
油性塗料の特徴
塗料を溶かすためにシンナーなどの有機溶剤を使用するものを油性塗料といいます。
耐久性に優れているため、外壁塗装よりも耐久性が必要とされる屋根塗装においては、現在でもほとんど油性塗料が使用されます。
油性塗料は耐久性が高く、錆が発生しにくいという特徴もあります。
雨にも強く、長期間美観を保持してくれるというメリットがあります。
また、屋根以外にも鉄部や表面がツルツルした材質への塗装には、水性塗料は適さないため油性塗料をオススメします。
塗料には1液形と2液形がある
塗料には1液型と2液型があります。
性質の大きな違いは以下の通りです。
塗料の種類 | 希釈剤の成分 | 1液形/2液形 |
---|---|---|
水性 | 水 | 1液形 |
2液形 | ||
油性(弱溶剤) | 弱溶剤用シンナー | 1液形 |
2液形 | ||
油性(強溶剤) |
強溶剤用シンナー |
1液形 |
2液形 |
強い塗膜を作るために硬化剤を混ぜる2液形
2液形塗料は、塗料液(主剤)と硬化剤が別々になっており、使用時に塗料液と硬化剤を混ぜて使用します。
使用する分に応じて硬化剤を混ぜるため、手間がかかるのことや一度硬化剤を混ぜてしまったら使い切らなければいけないというデメリットがあります。
1液形と比較すると耐久性が高く、塗装可能な素材が幅広いというメリットがあります。
硬化剤が含まれている1液形
1液形塗料は、硬化剤が添加剤としてすでにに混ぜられています。
使用時に硬化剤を混ぜ合わせる必要がないため、手間がかからないことや2液形のように即座に使い切らなくてはいけないということがないため、塗料が余っても翌日でも使用できるといったメリットがあります。
2液形よりも価格が安く手軽に使用できるため、DIYで塗装をされたい方にもオススメです。
塗料に追加される機能
塗料の中には、塗料の役割である素材の保護や見た目の美しさといった目的以外に遮熱性や断熱性、低汚染性などさまざまな種類があります。
ここでは、現在注目されている塗料が持つ特別な機能についてご紹介します。
遮熱性
遮熱性は太陽光の熱を反射する機能で、赤外線を吸収させないといった仕組みで室温の上昇を防ぐ効果があります。
遮熱性がある代表的な塗料
サーモアイウオールシリーズ、シャネツロック、ダイヤスーパーセランマイルドIRなど
断熱性
断熱性は塗装面の熱を伝わりづらくする機能で、夏は外の暑さを室内に伝えない、冬は室内の暖かさを室外に伝えない効果があります。
断熱性がある代表的な塗料
ガイナ、キルコート、アレスクールプラスウオールなど
低汚染性
低汚染性は、親水性が高く水に馴染みやすい性質があります。
塗膜が水と馴染みやすい性質があるため、塗膜に付着した汚れと塗膜の間に水が入り込みやすくなるので、雨で洗い流されやすくなります。
そのため外壁に汚れが付きにくく、きれいな状態を維持することができます。
低汚染性がある代表的な塗料
パーフェクトトップ、アレスダイナミックトップ、ダイヤスーパーセランシリーズ、ナノコンポジットシリーズなど
防カビ・防藻性
防カビ・防藻性は塗装面にカビや藻の発生を抑制します。
カビや藻は日当たりが悪い北側の外壁や湿気の多い場所、周辺に水路や樹木がある場所で発生しやすく、建物の美観や劣化を損ねるだけでなく人体に悪影響を及ぼすものも存在するので注意が必要です。
防カビ・防藻性がある代表的な塗料
パーフェクトトップ、ダイヤスーパーセランシリーズ、アレスダイナミックトップ、ナノコンポジットシリーズなど
まとめ
塗料に含まれる成分は、「顔料」「合成樹脂」「添加剤」「溶剤」の4つから成り立っています。
外壁塗装で使用される塗料は、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「ラジカル制御形塗料」「フッ素塗料」「無機系塗料」といった種類があります。
塗料には水性と油性があり、水で希釈するものを水性塗料、シンナーなどの溶剤で希釈するものを油性塗料といいます。
水性塗料は油性塗料に比較して臭いが少ないので、大気汚染の原因ともなるVOC(揮発性有機化合物)の排出が少ないため、環境にやさしいというメリットがあります。
塗料には1液形と2液形があり、塗料液(主剤)と硬化剤が別々になっていて、使用時に混ぜ合わせて使うものを2液形塗料といい、硬化剤が既に混ぜられているものを1液形塗料といいます。
現在は技術開発によって、塗料に追加される機能に遮熱性や断熱性、低汚染性など様々な種類があります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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